CKプロジェクト「高次生体イメージング先端テクノハブ」シンポジウム 挨拶(2008年7月10日)

尾池 和夫

 京都大学総长の尾池でございます。

 本日は、京都大学とキヤノン株式会社が协働して実施しております「高次生体イメージング先端テクノハブ」プロジェクトの东京シンポジウムを企画しましたところ、ご来宾を始めとして多数の方々のご参加をいただきました。ご来场の皆様に篤く御礼を申し上げます。

 本日は、いつもの报告会のようにプロジェクトの成果のみをご报告する会とはせず、国际的にご活跃の米国ジョンズ-ホプキンス大学の森教授と、オーストリア?ウィーン医科大学のヒッツェンベルガー教授をお招きし、近年、医工学融合分野で顕着な発展を遂げています画像诊断技术について、世界最先端のご研究の成果をお话いただく、学术シンポジウムとしました。

 本プロジェクトは、平成18年度に文部科学省科学技术振兴调整费のご支援を受け、「先端融合领域イノベーション创出拠点の形成」プログラムの一环として10年计画でスタートしたものです。京都大学でキックオフミーティングを开催して以来すでに丸2年が経过しようとしています。この间、京都大学とキヤノンは、健康社会の実现に贡献するという共通目标の达成に向かって、対等の立场で、本プロジェクトに鋭意取り组んでまいりました。幸いに、関係各位のご支援とご协力を得まして、さらに京都大学とキヤノンの教员、研究者、技术者、职员の方々の并々ならぬ努力により、プロジェクトは顺调に発展し、すでに数々の成果が挙がりつつあります。京都大学では本プロジェクトを、10年间を想定した重点研究プロジェクトの一つと位置づけており、その基盘固めに入った初期3年目のこの时期に、健康社会実现の要となる次世代画像诊断技术の研究开発现况について、広く社会にご绍介する机会を得ましたことは、主催者として大きな喜びとするところです。

 「先端融合领域イノベーション创出拠点の形成」プログラムは、大学と公司のポテンシャルを最大限に活かして、研究成果を追求するのみならず、大学の组织改革やシステム改革を促し、解决困难な地球规模の克服课题に大学が対応すべく先端融合领域の研究拠点を确立するとともに、さらに、新兴の融合领域で活跃できる人材の育成を目指すという、多面的なミッションを担った、社会的意义の大きな包括的事业であります。

 京都大学では、本プロジェクトを契机として、これまでにない新しいタイプの产学协働に挑戦し、医工连携研究を推进するために、様々な大学システムの改革に取り组み、部局间の壁を越えて、医学と工学を中心に融合的な教育?研究组织の整备を进めてまいりました。医工融合分野の教育研究を通じて社会に贡献することは、京都大学のミッションであり、本プロジェクトはその中核にあって、大きな目标を达成するための先导的事业として、ぜひとも発展させなければならないと考えています。そのためにも、本日のシンポジウムで、京都大学とキヤノンが取り组んでまいりました协働研究事业の成果の一端を绍介します。皆様のご理解を顶ければ幸いです。

 京都大学を代表して、ご参加いただいた皆様に、本プロジェクトのさらなる発展のため、本事业への今后とも変らぬご支援をお愿いいたしまして、开会のご挨拶といたします。

 ありがとうございました。