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京都大学メールマガジン 惫辞濒.81
http://www.kyoto-u.ac.jp/
■[2013年3月22日号 目次]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆1. トピックス
◆2. 理事からのメッセージ【研究担当理事?副学长 吉川 洁】
◆3. 特集【白眉センター 特定准教授 佐藤 弥】
◆4. ニュース
◆5. イベント情报
◆6. 研究情报
◆7. 京大の「実は!」(痴辞濒.5 时计台の実は!~(2)照明编~)
◆8. 広报コラム
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◆1.トピックス
京都府教育委員会との連携事業「福島県高校生 京?絆プロジェクト」を実施
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京都大学と京都府教育委員会との連携事業として3月4日から3日間の行程で、「福島県高校生 京?絆プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトは、本学と京都府教育委員会が連携して、福島県の高校生に対し、夢や希望を持って高校生活を送ることができるように、京都ならではの体験活動を実施することを目的に、高校生を招待するものです。このたびは福島県立の4つの高校から22名の生徒が参加しました。
初日は本学の総合博物館へ招待し、高校生たちは歓迎式において大野照文 総合博物館長による挨拶を受けた後、現在開催中の特別展「ウフィツィ?ヴァーチャル?ミュージアム」の展示を、人間?環境学研究科の大学院生の解説に耳を傾けながら、熱心に鑑賞しました。
また、理学研究科の化学実験室を案内し、学部生向けの「野菜の色の分离実験」を大学院生や技术职员、社会交流室讲师の指导により行いました。
その他、京都の名所での体験活动を行うなど、高校生は充実した3日间を过ごして京都を后にしました。
详しくはこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2012/130306_1.htm
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◆2.理事からのメッセージ 【研究担当理事?副学長 吉川 潔】
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「研究者にとっての理想郷を京都大学に」
京都大学は1897年に「研究」を建学の目的として、千年以上にわたる日本の首府として行政、文化の中心であり、日本文化のレポジトリーを有する文化都市、京都に设立されました。
基本理念「自由の学風の継承?発展と地球社会の調和ある共存」の実現のため、本学では積極的な海外展開による国際協力?連携を図っています。研究の立場からの目標は、本学を「研究者にとっての理想郷」とすること、すなわち、「京都に行けばじっくりと研究できる」ということを名実ともに実現することで、昨年ノーベル賞受賞の山中伸弥 iPS細胞研究所長?教授に続く研究者が本学からどんどん出ていただきたいと願っています。
ただ、平成16年度の法人化以来、一般运営费交付金は経常的に减少し、また、昨年、东日本大震灾復兴の目的で2年间教职员の给与が削减されることになり、さらに退职手当の3段阶引下げ措置が决まり、このような厳しい状况にあって、本学にふさわしい教育?研究活动が担保される仕组みを早急に构筑する必要があります。
リーマンショック後の欧米の大学でも同様の問題が発生し、その克服のため、同窓生への積極的な寄附要請とともに競争的資金に附随するIndirect Cost(Overhead:間接経費)の活用がありました。
我が国の间接経费は、现在0~30%ですが、米国では大学が毎年政府と协议して间接経费の率を决定、70%近い大学もあり、间接経费の大学运営における重要性は我が国とは比较にならない位大きく、また、この润沢な间接経费により、极めて手厚い研究支援体制が整备されています。
翻って、日本では、「事业仕分け」で间接経费が大幅に减少しましたが、间接経费は大学运営の润滑油として极めて重要な财源で、本学としてはさらに、国内竞争的资金の获得増进を図り、また海外との连携协力を活発化させ裁量的财源の拡充に努める必要があります。
さらに学术研究评価世界ランキングに関し、详细な解析をとおして、评価対象の投稿誌の选択や本学の「评判」向上などについて有効な方策を见いだし、迅速に実施する必要があります。その目的で、平成24年度から「ジョン万プログラム」による留学支援、大型国际シンポジウムの企画?実施などを行い、本年1月10、11日に开催した、本学から90名を超す参加者による英国ブリストル大学でのシンポジウムは大変インパクトがありました。今后このようなシンポジウムを世界の何カ所かで継続的に持つことが必要です。
さらに避けて通れない问题は、若手研究者の雇用问题です。先端的な研究は、优秀な若手研究者の参画无しには遂行不可能です。しかし、平成9年度以降は博士课程の修了者数が大学教员の採用者数を上回る「供给过剰」が常态化し、全国には现在1.5万人程度のポスドク(笔顿)、本学にも千人を超す笔顿の存在が报告されています。特に我が国の学术の将来を担われるべき40才以下の研究者に笔顿の方々が多いのは极めて忧虑すべき状况で、喫紧の课题として、早急に解决することが先端科学技术创造立国には必须です。
第2期中期目标で掲げた、研究者が研究に専念できる环境の整备については、研究者の雑用や辫谤别-あるいは辫辞蝉迟-补飞补谤诲を担当する、ユニバーシティ?リサーチ?アドミニストレーター(鲍搁础)のプログラムが平成23年度に発足し、现在、学术研究支援室鲍搁础8名、及び部局鲍搁础21名からなる体制が构筑されました。
また、3年前の松本紘 総長の提案により、若手研究者を5年間安定的に雇用し、一切の雑用?評価から解放して研究に没頭していただく「白眉プロジェクト」が始まり、本年4月から雇用予定の第4期白眉研究者20名に対して、昨年は655名(うち外国人240名)の応募がありました。世界的な業績となった研究は研究者の年齢が30代、40代の時が多いという事実も本プロジェクトの大きな背景となっています。この事業については多くの方から極めて高い評価をいただいており、このプロジェクトが全国的に拡大すれば、我が国の研究力はさらに大きく発展するのではと感じております。
もとより、「大学は多様性を特长とする知と创造の源泉」であり、また、「次世代を担う人材が人类の将来を切り拓く础を筑く场所」でもあります。资源の少ない、かつ狭隘な国土にあって、日本が今后とも世界をリードしていく「辉ける国」となるためには、唯一の资源ともいえる优秀な研究者、とくに若手研究者が安心して研究に専念できる环境を构筑することが、先端科学技术创造立国に立脚した国作りには不可欠であると考えます。今后とも微力ながら、皆様方のご协力を得て研究者の理想郷作りに迈进いたしたく、何卒よろしくお愿い申し上げます。
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◆3.特集 【白眉センター 特定准教授 佐藤 弥】
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「心の研究の日々」
こんにちは、白眉プロジェクトの佐藤弥です。僕の専门は、心理学?神経科学です。特に、无意识で感情的な心のはたらきを调べています。
心を调べるため、僕达は実験をします。実験は、いつも惊きと不思议を提供してくれます。先日は、チームメンバーの泽田玲子さんが知覚実験するというので、予备実験の参加者になってみました。実験では、4人の颜写真が0.2秒呈示され、4人とも中性表情の场合と、3人の中性表情の中に异なるターゲット表情が1人分あるという场合が设定されていました。ターゲット表情は、怒り?幸福という感情を表す表情、あるいはそれらと视覚的変化量は同等ながら感情を表さない统制表情でした。课题は、违う表情を见つけたらボタンを押すというものでした。仮説は、「表情の感情は无意识で処理され、意识化を促进する。だから、感情表情の検出は统制表情よりも正确で早い」とのことでした。
「そんなことあるかなあ」と半信半疑で実験に参加してみると、4人の颜写真を0.2秒だけ见せられるというのはとんでもない早さで、何が出ているかほとんど见えませんでした。ただ、たまにチラッと意识に飞び込んでくるような感じがして、そんなときには検出のボタンを押しました。すぐ结果を解析してもらい、「おぉ!?」と惊きで声が出ました。僕の正答率と反応时间は、感情的表情を、统制表情に比べて、正确にかつすばやく検出していたのです。「无意识の感情処理ってホントにあるんだなあ。そして僕の意识が何を见るかを导いてくれてるんだ」と感动しました。同様のパタンは、一般参加者を调べた本実験でも确认されました。
心については、先人の研究からも学ぶことは多いです。宫本武蔵の「五轮书」や沢庵宗彭の「不动智神妙録」などの古典を読んだところ、意识と无意识の违いを理解した上で技术応用が提案されており、心の理解の深さにうならされました。ちなみに「不动智神妙録」にはこんな短歌がありました。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 心ゆるすな」。心の多重性がおしゃれに歌われており、「下手な意识作用は无意识のすばらしいはたらきを阻害するよ」という意味と思われます。
现在の心理学でも、无意识の感情処理は、进化と発达の过程でいろいろなことを学んで、意识化を调整したりしながら我々を助けてくれていることが示唆されています。ただ意识は意识で、外界をじっくりと认识して熟虑した行动を可能にしてくれるという适応的意义があると言えます。そこで本歌取りで僕の意见をまとめたのが以下です。「心こそ 心导く 心なれ 心と心 心合わせて」。自分でも分からなくなりそうなので説明すると、「无意识は意识を导いてくれるよ、无意识も意识も自分の心だから、全体活用するといいよね」という意味です。
ということで、実験したり文献を読んだりしながら、みんなで楽しく心を研究する日々を送らせてもらっています。支えてくれる皆様に、感谢感谢です。
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◆4.ニュース
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京都大学の最新のニュースを绍介します。
○博士课程教育リーディングプログラム「デザイン学大学院连携プログラム」が始动-京都大学デザインスクールを2013年4月に开设
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京都大学では、5年一贯の博士课程教育リーディングプログラム「デザイン学大学院连携プログラム」を2013年4月から开始します。本プログラムでは、异なる分野の専门家と协働して「社会のシステムやアーキテクチャ」をデザインできる博士人材を育成します。
详しくはこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2012/130115_1.htm
▼その他のニュースはこちらからご覧いただけます。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?type=monthly&;news=on
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◆5.イベント情报
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京都大学では、様々なジャンルのイベントを多数実施しています。
○学位授与式?卒业式、入学式
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京都大学では、平成24年度大学院学位授与式を3月25日(月曜日)、卒业式を3月26日(火曜日)に挙行します。
また、平成25年度学部入学式および大学院入学式を4月5日(金曜日)に挙行します。
详しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education/campus/ceremony/index.htm
○第35回品川セミナー (2013年4月5日(金曜日)开催?要申込)
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京都大学には、学部や大学院のほかに、现在22の附置研究所と研究センターがあります。これらの研究所群が一体となって学问の最先端の様子を広く一般の方々にお届けし、その声を直接お聴きすることを目的として、东京?品川で连続セミナーを开催しています。
第35回目の今回は、西芳実 地域研究統合情報センター准教授、山本博之 同准教授より、「痛みと再生の諸相-インド洋津波から2年を迎えたスマトラの経験を振り返る」についてお話をいただきます。
详しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2012/130405_1.htm
○京都大学公开讲座春秋讲义 (2013年4月24日(水曜日)?5月8日(水曜日)?5月15日(水曜日)开催?申込不要(各讲义とも先着顺))
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春秋讲义は、京都大学における学术研究活动の中で培われてきた知的财产について、広く学内外の人々と共有を図るため、1988(昭和63)年秋から开讲している公开讲座です。年に2回、春と秋にメインテーマをもうけ讲义を行います。
今回は「アジアにおけるインド?中国のパワー」をテーマとして、第1回目は劉徳強 教授(地球環境学堂)による「中国パワーの源泉と行方」、第2回目は田辺明生 教授(アジア?アフリカ地域研究研究科)による「現代インドのダイナミズム-多様性社会の挑戦」、そして第3回目は中西寛 教授(法学研究科)による「中国、インドの「復活」とその政治的影響-文明的大国と21世紀の国際政治」について講義をします。
详しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h8/d2/news4/2012/130515_1.htm
▼他にも多くのイベントを予定しています。
详しくはこちらからご覧いただけます。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?type=calendar
▼また、広く一般の方にもご参加いただける公开讲座、讲演会、シンポジウム
などはこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education/open/open_course/index.htm
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◆6.研究情报
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[1]研究最前线からのメッセージ
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京都大学には、各分野の第一线で活跃し、世界的な业绩を上げている研究者がたくさんいます。名前はよく闻くけれど、研究成果はよく话题になるけれど、果たしてどんな先生なの?
そんな素朴な疑问に答えるべく、世界の最前线に立つ「研究の匠」のメッセージをご绍介します。
○VOL.13 深谷賢治 教授(大学院理学研究科)
「头の中に拡がる空想を论理でつかまえる。その空想を现実にすることができるのが数学です」
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/forefront
[2]研究成果
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京都大学の最新の研究成果5件を绍介します。
○昆虫で最も不思议な生活史を持つ北米の周期ゼミの进化史を解明
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130319_1.htm
○出版と提携した京大フィールド?データベースの公开-布野修司?世界建筑データベースと布野修司、ヒメネス?ベルデホ着「グリッド都市」-について
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130315_1.htm
○善玉コレステロール产生の初期段阶の可视化に成功-动脉硬化症の予防?治疗法の开発に期待-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130312_1.htm
○単结晶齿线解析によるヘリウム原子の観测、ならびに异种原子を同时に内包させたフラーレンの合成に世界で初めて成功
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130306_1.htm
○フサオマキザルは身胜手な人物を嫌う-第叁者间のやり取りの感情的评価-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130306_2.htm
▼そのほかにも多数の研究成果を発表しています。
详しくはこちらからご覧いただけます。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?type=monthly&c2=4
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◆7.コラム 京大の「実は!」痴辞濒.5
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京都大学には、実は???こんなステキなスポットがある!
京都大学には、実は???こんな知られざる歴史がある!
など、京大の「実は!」な魅力を绍介します。
○Vol.5 「京都大学のシンボル「時計台の実は!~(2)照明編~」
夜になると文字盘の灯りが闇に浮かび、昼とはまた违った优美な姿を魅せる、京都大学のシンボル「时计台」。
前回痴辞濒.80(2月号)では、百周年时计台记念馆(以下、时计台)の时计塔内部をクローズアップしました。その时计を长年修理?点検し続けてきた杉谷ムセンの杉谷鉄夫さんに、メンテナンス(点検?修理)に同行させてもらい、その様子と、これまで长年时计台をみつめてきた主治医だからこそ知る贵重なエピソードのひとつ、「时计を救った、运命のオイルの「実は」。」を绍介しました。
今回は、「照明」をクローズアップし、时计の文字盘を照らす灯りにまつわるエピソードを绍介するとともに、実はあまり知られていない时计台馆内の素敌な照明の数々を绍介します。
~当时の灯りを永久に残したい。文字盘の照明に隠された、こだわりの「実は」。~
夜になると、ほのかな灯りで时计の针と文字を照らす照明。
この照明にも、「実は」なエピソードがあります。
2011年には、最先端の尝贰顿に替わっていますが、それ以前は蛍光灯、さらにその前は両口电球でした。
▼続きはこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/issue/mm/jitsuha/2012/130322.htm
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◆8.広报コラム
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底冷え厳しい京都も、すっかり春めいてきました。
春の访れといえば、京都大学では3月10日に个别学力検査合格発表を行いました。
当日は定刻の1时间近く前から、発表を待つ受験生や亲御さんたち、たくさんの报道阵、そして合格者をサークル勧诱しようと集まった学生たちで大にぎわいでした。
数分前になると掲示板に贴り出される合格者の受験番号を掲载した纸が职员によって运び込まれ、定刻になると、それが即座に掲示され、わーっという歓声にガッツポーズ、もちろんそれ以外の反応もあり、まさに悲喜こもごも。この瞬间に、人生が大きく変わる人もいることでしょう。そう考えると、これから新入生を迎える私たちも気持ちが引き缔まる思いでした。
[渉外部広報?社会连携推進室]
★このメールは、転送していただいて差し支えございません。
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このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
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