京大の「実は!」痴辞濒.14 京都大学の「大学文书馆の実は!」

京大の「実は!」痴辞濒.14 京都大学の「大学文书馆の実は!」

 京都大学の近く、东一条の交差点から南西に细い道路をしばらく进むと、闲静な住宅街の一角に赤レンガ调の建物が见えてきます。

 それが、京大の歴史を語る上で欠かすことの出来ない重要な施設「大学文書館」です。では、一体何をするところだと思いますか???? 図書館でもなければ、博物館でもなくて???。

 今回は、一般にはあまり知られていない、「大学文书馆」の実は!をご绍介します。


もとは、京大创立70周年を记念して建设され、さまざまな学会や讲演会などに使われてきた「京大会馆」がこの建物の前身。京大会馆が2010年に闭馆し、后に大学文书馆が入った。

大学文书馆って何するところ?

 大学文书馆は、京都大学の歴史に関する资料を整理?保存し、公开するための施设です。大学の过去と现在を伝える重要な文书を継続的に受け入れつつ、学内外の利用に応えていく重要な役目を担っています。

 現在所蔵されている資料数は、なんと約30万点! そう、大学文書館は「京大の歴史そのもの」といっても過言ではないのです!

▼その役割とは、主に以下の叁つです。

(1)大学组织の轨跡を示す资料の保存?管理

  大学の基本資料は「法人文書」。大学の法人文書のうち、保存期間が満了したものは、大学文書館に移管されます。京大創立以来、それら資料をずっと整理(選別)し、蓄積し続けています。

(2)大学関係者の资料の保存?管理

 大学関係者(退職教職員、卒业生など)の所有していた資料や、学内外の個人?団体より寄贈?寄託されたさまざまな資料?物品などを保存しています。中には、歴史的に重要な価値のあるものなども。

&苍产蝉辫;その他、京大で作成された刊行物(広报誌、沿革史、入学案内、履修案内等)なども収集します。

(3)「蓄积」→「アウトプット」(公开、展示、授业などの教育、讲演など)


歴史展示室

 そうして蓄积した数々の贵重な资料を、さまざまな形でアウトプットしていくことも大学文书馆の役割。具体的には、以下のような方法でアウトプットをしています。

  • 「公开」(整理の済んだ所蔵资料を、一般利用に供するなど)
  • 「调査?研究」(京大の歴史や大学アーカイヴズに関する调査?研究、所蔵资料に関する问い合わせ対応など)
  • 「展示」(歴史展示室における、常设展示や企画展示、テーマ展示など)
  • 「教育」(研究成果に基づき、京大の歴史などに関する讲义?研修など)

京大の歴史といえば、この先生!
京大の歴史マスターこと西山教授に聞く! 「大学文書館ってこんなところ!」

 西山伸 大学文書館教授は、文学部を卒業後、京都大学百年史編集史料室助手として「京都大学百年史」の編纂に携わったことを機に京大の歴史にのめりこんだそうです。そして今では、創立から大学紛争に至る京大の歴史を扱う授業や、職員向け研修での講義、歴史展示室の企画など、京大の歴史の語り部として多方面で活躍されています。

 大学文书馆で日々膨大かつ様々な资料を扱う、京大の歴史マスターこと西山教授に、大学文书馆の意义や思いを闻きました。

― Q. 大学文書館の存在意義って何でしょうか?


どんな质问にもわかりやすく答えてくれる西山教授。
その知识量に圧巻!

 昔も今も、大学の业务は文书によるものが基本です。

 それら大学の重要な「足跡を残し」、単に过去を集めるだけでなく、「"今"を残していくこと」。そのとても大切な役割を、大学文书馆は担っています。

 大学においては、「今をどう残していくか?」も実はとても大切で、そういった意味で、ここは「生きている」文书馆であると言えます。

― Q. 具体的に、それらの足跡はどのように役立つのでしょう?

 例えば、日々の业务を遂行する时や、大学が何らかの改革を行おうとする时でも、その参考资料となったり、场合によっては説明材料にもなりえます。

 现在は主に研究者の利用が多いのですが、教育史、文化史、学术史、社会史、政治史???と、幅広い分野の研究の足跡も、ここから探し出すことができます。

 过去を纽解くことで见えてくることを、未来へ生かすことも必要。その素材がここにはたくさんあるのです。だから、学内の人にも、もっと大学文书馆を活用してほしいですね!

 また、大学文书馆は一般の方の问合せにも対応しています。「京大を卒业した亲族の足跡を知りたい」など、京大にまつわる「探しもの」を求めて来る方もたくさんいるんですよ。

― Q.一般の方にまつわるエピソードはありますか?


閲覧室は谁でも利用可能

 例えば、戦时中、学徒出阵に出てフィリピンで戦死したという京大出身のお兄さんを持つ妹さんが、何らかの情报を知りたいと来访されたことがありました。

 结局その人の在学记録は确认できたものの、亡くなった経纬までは确认出来ませんでした。ですが、このように、足跡を辿るひとつの场としてここを访れる人はたくさんいます。

 また最近ですと、小さい顷に生き别れた父亲が亡くなって、手がかりが「京大出身」ということしかわからない女性がいらっしゃいました。その时は卒业写真で父亲をみつけられて、长年の心のつかえがとれたと涙して帰られたこともありました。

 閲覧室では、整理済みの所蔵资料をどなたでも利用できる形になっています(データベースなどで検索が可能)。

- 最後に一言お願いします!

 こういった一般の人の事例では、大学文书馆は、「自分や大切な人の足跡やルーツを知る???」という意味など、「アイデンティティをみつける场」でもあり、大学组织においては、「大学のアイデンティティを探る场」でもあると言えます。

 つまり、アーカイヴズとは、「アイデンティティと深く関わる场」なんです。

 そういった意味で、この大学文书馆は京都大学に无くてはならない、重要な施设なんですよ。

 

 そんな京大の歴史貯蔵庫とも言える、このスゴイ施設の中は一体どうなっているのか???? 大学の歴史と今がぎゅっと詰まった大学文書館の中を一部ご紹介します。

&苍产蝉辫;京大创立以来、117年间の歴史が眠る大学文书馆内部に潜入!

地下1階?1階?2階 法人文書庫

 大学の法人文书のうち、保存期间が満了した约11,000册(1年间)の文书が1阶の法人文书库に集まります。
ここで行う「评価选别」が重要な仕事の一つ。选别后、约7割は廃弃され、保存するものは各阶の法人文书库へ。その気の远くなるような选别作业を、西山先生はじめたった3名で行っているそうです???。


(左)1阶法人分书库の、膨大な数の文书ファイル。これを手作业で选别していきます。(中央?右)ピンク色の付笺は廃弃の印。意志决定の记録(会议议事録他)、研究や教育の具体的な有り様がわかる资料、个人の権利関係の资料などは残します。(右)湿度管理?日射遮断などの环境维持も大切。


(左)2阶には古い文书が。特に古い重要な文书は中性纸の箱に収纳して、酸化を防止。(中央?右)「评议会会议议事録」。なんとも贵重な、京都帝国大学创立当初の文书。


(左)文书の中には、こんなものも!职员が行っていた「総长杯のどじまん大会」の记録!(中央)こんな手作りのチラシまで保存してありました(笑)。(右)同じく2阶の书库には、现在整理中の故西岛安则元総长の遗品约11万点が。会议録音テープなども。

1阶 贵重资料库

 ここには、大学にまつわるさまざまな资料や个人寄赠のものが保存されています。中には、かなり贵重なものも!


(左)次々と詳しい解説付きでお宝を紹介してくれる歴史マスター。今度は何が出てくるのか、ドキドキ。(中央)貴重な資料が丁寧に整理保存されています。(右)木下広次 初代総長の、京都帝国大学創設計画資料。当初は第三高等学校が京都帝国大学になる予定だった、など、歴史を物語る記述が。


(左)寮関係の资料だけでも、こんなにたくさん!(中央?右)寮生が明治期に発行していた同人誌。中には、鲜やかな絵や、ユニークなイラスト、诗など、当时の学生たちの多彩な个性が光っています。


(左)当時の大学風景が息づく、100年以上前のガラス乾板。(中央)歴代総長などの肖像画がずらり。サイズも構図も自由で、各々ご指名の画家に描いてもらうそう。(右)中でも稀少な、洋画の巨匠藤島武二が描いた折田彦市 三高初代校長の肖像画! 2013年5月に解散した旧制第三高等学校同窓会から寄贈されたもの。力強いまなざしが印象的で、全体から気品と風格が感じられます。

 

 「大学文书馆の実は!」、いかがでしたか?

 学生、教员、そして职员???と、たくさんの人々の足跡の集大成によって今の京都大学は存在しています。そんな一つ一つの足跡が、ここに残され、そして、今この瞬间も、蓄积されていくのです。

 そう思うと、「日々の业务を、もっと丁寧にせねば!」と背筋が伸びる思いです???。

 京大が京大たる由縁、ここに在り。 そんな、京都大学大学文書館の「実は!」でした。

「京大の歴史をもっと知りたい!」 そんな人はこちらがオススメ

  • 京都大学百周年时计台记念馆1阶 歴史展示室
    (月~日曜日 9時30分~17時00分 但し、年末年始(12月28日~翌1月3日) 毎月第1月曜日(第1月曜日が祝日の場合第2月曜日)休み)
    百年史および大学史に関する资料等を展示公开しています。现在、も开催中です。(2014年3月2日(日曜日)まで)

  • 月に一度発行される、文书馆の広报誌

利用案内

大学文书馆の开馆日时

  • 月~金曜日の午前9時30分~午後5時に利用請求を受け付けます。 (ただし、「国民の休日に関する法律」に規定する休日、京都大学創立記念日 (6月18日)および12月28日から翌年1月3日までは閉館します。)
  • 资料の閲覧は水~金曜日の午前9时30分~午后5时に閲覧室内でお愿いします。
  • 閲覧室での利用请求および写しの交付の依頼は午前9时30分~正午、午后1时~4时です。

アクセスマップ

関连リンク

京都大学大学文书馆ホームページ