「教师なし机械学习」を用いてナノ材料开発に必要なガイドラインを作ることに成功しました

ターゲット
公开日

ダニエル?パックウッド 高等研究院 物質―細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)講師、一杉太郎 東京工業大学教授らの研究グループは、正解と不正解のデータを事前に学習しない「教師なし機械学習」を使って、金属基板上の分子の配列を予測するガイドラインを作ることに成功しました。

本研究成果は、2018年6月25日に英国の科学誌「Nature Communications」のオンライン版に掲載されました。

研究者からのコメント

今回の研究成果を用いると、分子の种类を、その集合の仕方によって分别することができます。これによって、例えば、电気配线として利用可能な直线状の超分子构造を形成する际に、どのような分子を用いればよいのか、予测することができます。微小デバイスにおいて必要な部品(微小电気配线など)を形成することにつながるので、ナノエレクトロニクス开発を加速することが期待できます。将来的に、ロボットや柔らかいディスプレイ、また、超低消费电力デバイスの実现に贡献できることを期待しています。

概要

基板上に付着した分子は、分子间引力によって集合し、微小な构造(超分子构造)を自発的に形成します。この现象はナノエレクトロニクス开発に向けて注目を集め、微小な电気配线(ナノ电线)や、电子素子として利用可能な超分子构造を作る际に活用できる可能性があり、研究活动が活発になっています。しかし、分子を望み通りの构造に自発的に集合させるためのガイドラインがなく、なかなか応用への展开が进みませんでした。

本研究グループは、各研究者が持つ数理科学?理论化学、材料科学の知见を活かし、机械学习を活用することで、基板上の分子を望み通りに集合させるためのガイドラインを作成することに成功しました。

この机械学习は、分子の化学的特徴とその分子の集合过程がどのように関わっているかを学习して、その结果を図式的にまとめとものです。そして、その図を解析することでガイドラインを导きました。これにより、例えば、电気配线として利用可能な直线状の超分子构造を形成する际に、どのような分子を用いれば良いのか予测することができます。また、机械学习には「教师あり」学习と「教师なし」学习の二通りあり、本研究で作成したガイドラインは、正解と不正解のデータを事前に学习しない、「教师なし机械学习」の方法で予测する点で意义があります。

本研究成果は、微小なデバイスにおいて必要な部品(微小电気配线など)を形成することにつながるため、ナノエレクトロニクス开発の加速が期待できます。将来的に、ロボットや柔らかいディスプレイ、または超低消费电力デバイスの実现に寄与することが期待されます。

図:本研究のイメージ図。分子は基板上で互いに引き合いながら集合する。(イラスト:髙宫泉水)

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】

Daniel M. Packwood, Taro Hitosugi (2018). Materials informatics for self-assembly of functionalized organic precursors on metal surfaces. Nature Communications, 9:2469.