西海望 理学研究科 博士課程学生(現?基礎生物学研究所?日本学術振興会特別研究員)、森哲 同准教授は、カエルとヘビが対峙したまま動きを止める現象が、双方の適応的な意思決定によって成り立つことを明らかにしました。
捕食者と被食者が対峙したとき、先手を取った侧が有利であると一般的に考えられてきました。しかし、トノサマガエルとシマヘビにおいては、先手で动き始めると相手の対抗手段に対して脆弱になってしまうことが明らかになりました。そして、双方ともに后手に回ろうとした结果、我慢比べのような胶着状态が生じうることが示されました。また、この先手が不利となる状况の成立は両者间の距离に依存しており、トノサマガエルとシマヘビは、距离に応じて先手を取るかどうかを适切に选択していることが明らかになりました。
本研究成果は、捕食者と被食者の戦略に新たな视点を提起するものです。また、恐怖で动けないことの喩えとして用いられる「ヘビににらまれたカエル」という言叶に対して、生物学的により确からしい解釈を与えるものです。
本研究成果は、2020年3月10日に、国際学術誌「Canadian Journal of Zoology」のオンライン版に掲載されました。
図:トノサマガエルとシマヘビが対峙している时の様相
详しい研究内容について
书誌情报
【顿翱滨】
Nozomi Nishiumi, Akira Mori (2020). A game of patience between predator and prey: waiting for opponent’s action determines successful capture or escape. Canadian Journal of Zoology, 98(6), 351-357.
- 朝日新聞(3月30日夕刊 8面)および毎日新聞(7月9日 9面)に掲載されました。