大きな島で種分化が起きやすいことを解明 -「キバラヨシノボリ」は琉球列島で5回誕生した-

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山﨑曜 理学研究科 博士課程大学院生(現?国立遺伝学研究所?日本学術振興会特別研究員)、渡辺勝敏 同准教授らは、武島弘彦 東海大学特定研究員、鹿野雄一 九州大学 准教授、大迫尚晴氏、鈴木寿之 大阪自然史博物館外来研究員、西田睦 琉球大 学长らと共同で、琉球列岛に分布するハゼ科鱼类の遗伝分析を行った结果、形态や色彩が酷似した种が、1つの祖先种から5つの岛で繰り返し诞生していたことを発见しました。そして、その种の诞生はより大きな岛で起こりやすかったことを明らかにしました。

本研究グループは、琉球列岛において、淡水域で一生を过ごす「キバラヨシノボリ」と呼ばれるハゼ科鱼类の遗伝子を详细に解析しました。その结果、各岛の「キバラヨシノボリ」は类似した形态、色彩、生态をもつにもかかわらず、川と海を回游する近縁种のクロヨシノボリから别々に进化しており、その回数は琉球列岛全体で合计5回にも上ることが判明しました。そこでどのような特徴をもつ岛で「キバラヨシノボリ」が种分化しやすかったかを解析したところ、より大きい岛で种分化する确率が高いことが示されました。

本研究が明らかにした复数の岛での「 キバラヨシノボリ」 の诞生は、类似した种が繰り返し进化する「平行种分化」と呼ばれる非常に珍しい现象の好例といえます。また本研究は生息场所のサイズが十分に大きければ、新たな种が生まれる可能性が高い、という法则性を示唆しています。

本研究成果は、2020年4月19日に、国際学術誌「Molecular Ecology」のオンライン版に掲載されました。

図:「キバラヨシノボリ」は7つの岛に分布し、そのうち5箇所でクロヨシノボリから独自に进化した

详しい研究内容について

书誌情报

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Yo Y. Yamasaki, Hirohiko Takeshima, Yuichi Kano, Naoharu Oseko, Toshiyuki Suzuki, Mutsumi Nishida, Katsutoshi Watanabe (2020). Ecosystem size predicts the probability of speciation in migratory freshwater fish. Molecular Ecology, 29(16), 3071-3084.