集積化可能な量子もつれ光源を実現 -量子センシング、量子通信装置の飛躍的な小型化が期待-

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竹内繁樹 工学研究科教授、岡本亮 同准教授、杉浦健太 同博士課程学生、殷政浩 同修士課程学生(研究当時)らの研究グループは、香港城市大学、南京大学、中国科学院らと共同で、光子が、さまざまな波長(色)の対となった「量子もつれ」状態を、集積化可能な「半導体チップ」として、光通信で最も良くもちいられる波長域において、同種の素子において世界最大の波長域とモード数で実現することに成功しました。

电子や光子などの量子は、通常の物体とは异なった振るまいをします。その量子の个々の振るまいや相関(量子もつれ)を制御することで、飞跃的な计算能力を実现する量子コンピューターや、盗聴不可能な暗号を実现する量子暗号、さらに、従来の计测技术の限界を超える量子センシングなど、「量子技术」の研究が精力的に进められています。その中でも、光子は、长距离伝送が可能で、また室温でも量子状态が保存されるため、有力な担体です。

今回実现した光源は、光量子コンピューターや、量子暗号の高度化、また光量子センシングなどの集积化(チップ化)にブレークスルーをもたらすものです。

本研究成果は、2020年6月4日に、国際学術誌「Applied Physics Letters」のオンライン版に掲載されました。

図:集积可能な半导体素子量子もつれ光源のイメージ図

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

K. Sugiura, Z. Yin, R. Okamoto, L. Zhang, L. Kang, J. Chen, P. Wu, S. T. Chu, B. E. Little, and S. Takeuchi (2020). Broadband generation of photon-pairs from a CMOS compatible device. Applied Physics Letters, 116(22):224001.

  • 日刊工業新聞(6月9日 23面)および日経産業新聞(8月3日 6面)に掲載されました。