佐々木亮 医学研究科 助教、Greg DeAngelis 米国ロチェスター大学 博士、Akiyuki Anzai 同博士、Dora Angelaki 米国ニューヨーク大学 博士らの研究グループは、物体の动きに関与する柔软な座标表现の脳机能を明らかにしました。
我々ヒトを含む动物は、自他の间合いを巧みに取りながら空间内を自由に动きまわることができます。自他の动きを正确に検出し、自身に対して外界の物体がどのように动いているか(自身中心座标)、あるいは外界に対して自身がどのように动くか(世界中心座标)、そしてそのどちらがその瞬间に重要かを判断する必要があります。
本研究では、このような物体の动きに関する座标表现について取り上げ、覚醒行动下のサルを用いて、心理行动、神経生理及び计算论的アプローチから得られた総括的な理解を目指しました。これまでの研究では、脳内には网膜、眼、头部、体干といった様々な座标系が独立に存在しているというのが定説でしたが、本研究は脳のある领野(腹侧头顶野)の一つひとつの神経细胞が物体の动きに対する复数の座标表现を有し、状况に応じて実に柔软に判断を切り替えていることを発见しました。
本研究成果は、2020年6月16日に、国際学術誌「Nature Neuroscience」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究の概要図
详しい研究内容について
书誌情报
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Ryo Sasaki, Akiyuki Anzai, Dora E. Angelaki & Gregory C. DeAngelis (2020). Flexible coding of object motion in multiple reference frames by parietal cortex neurons. Nature Neuroscience, 23(8), 1004-1015.