微生物の生態系を設計する基幹技術を開発 -生態系レベルの機能を農業?医療?工業に-

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东树宏和 生态学研究センター 准教授らの研究グループは、生态系全体の生物机能を最大化?安定化する可能性の高い微生物(「机能コア微生物」)を见つけ出す手法を考案しました。さらに、こうした微生物の组み合わせを最适化し、生态系という高次レベルで生物システムを最适化する基干技术を开発しました。

微生物は多様な生物机能を私たちにもたらしてくれます。农业において植物の生育を促进したり、ヒト体内で健康を制御したり、醸造?食品加工や水质浄化に寄与したりと、健康で豊かな生活には、多様な微生物たちが不可欠です。しかし、数百?数千もの种で成り立つことが多い微生物の生态系は、制御が极めて难しい研究対象とされてきました。

本研究では、生物ゲノムや生物种间の复雑な関係性ネットワークに関する情报を统合し、微生物の生态系全体の机能を最大化する技术を考案しました。さらに、中核となる微生物种を生态系に优先的に埋め込むことで、生物机能を制御する手法を示しました。

この成果は、「1种の生物をいかに改良しても到底得られない次元の机能」を生态系という高次レベルで実现する新领域を切り拓くもので、农业?医疗?工业の幅広い分野における展开が期待されます。

本研究成果は、2020年6月25日に、国際学術誌「Frontiers in Microbiology」に掲載されました。

図:本研究の概要図

详しい研究内容について

书誌情报

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Hirokazu Toju, Masato S. Abe, Chiharu Ishii, Yoshie Hori, Hiroaki, Fujita and Shinji Fukuda (2020). Scoring Species for Synthetic Community Design: Network Analyses of Functional Core Microbiomes. Frontiers in Microbiology, 11:1361.