行動依存症の認知特性を解明 -なぜ行動依存症はリスクを犯すのか-

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浅岡由衣 理学研究科修士課程学生、後藤幸織 霊長類研究所准教授、元武俊 特定医療法人共和会共和病院医師らの研究グループは、行動依存症の患者はリスクを取る傾向があり、それが脳の前頭前皮質の活動減弱と関連していることを明らかにしました。

行动依存症は、ギャンブル依存に加え、近年では、インターネットやゲームに対する依存など、社会的な注目を集めています。また、万引きなどの窃盗症、盗撮や痴汉などの性嗜好障害といった、犯罪と知りつつも繰り返し衝动的に行ってしまう行动も、依存症であると考えられていますが、その全貌はわかっていません。

本研究では、窃盗症と性嗜好障害の入院患者と健康な成人男女を対象に、确率计算を伴う心理课题を行い、光トポグラフィーという手法によって课题実行中の脳活动を计测しました。その结果、行动依存症の患者は确率から物事を推测することに困难を示し、その原因として、前头前皮质の脳活动减弱が関わっていることがわかりました。これらの结果から、行动依存症では、前头前皮质が正常に活动しない结果、依存行动时の社会的リスクを认识できていないことが一因であることが考えられます。

本研究成果は、2020年6月25日に、国際学術誌「International Journal of Neuropsychopharmacology」のオンライン版に掲載されました。

図:本研究のイメージ図

详しい研究内容について

书誌情报

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Yui Asaoka, Moojun Won, Tomonari Morita, Emi Ishikawa, Yukiori Goto (2020). Higher Risk Taking and Impaired Probability Judgment in Behavioral Addiction. International Journal of Neuropsychopharmacology, 23(10), 662-672.