塩田阳一 化学研究所 助教、石橋未央 同博士課程学生、森山貴広 同准教授、小野輝男 同教授らの研究グループは、谷口知大 产业技术総合研究所 主任研究员と共同で、二つの磁石の磁极が逆方向に结合した人工反强磁性体において、反强磁性体特有の二つの磁気振动モード(音响モード?光学モード)が、特定の条件下において反発し合う事を発见しました。
反発し合う事は、それぞれの振动モードが结合しエネルギーのやり取りをしていることを意味します。二つの异なる準粒子の结合はハイブリッド量子系と呼ばれ、これまではフォトンーマグノン结合、フォノンーマグノン结合などが主に研究されてきました。今回発见した磁気の準粒子であるマグノン同士の结合(マグノンーマグノン结合)は、量子情报処理を目指して研究が进められているハイブリッド量子系に新しい视点を与え、マグノンを利用した新たな情报処理技术の开拓につながることが期待されます。
本研究成果は、2020年7月2日に、国際学術誌「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載されました。
図:(a)-(c) φ k =0°, 45°, 90°におけるスピン波共鳴スペクトル
详しい研究内容について
书誌情报
【顿翱滨】
Yoichi Shiota, Tomohiro Taniguchi, Mio Ishibashi, Takahiro Moriyama, and Teruo Ono (2020). Tunable Magnon-Magnon Coupling Mediated by Dynamic Dipolar Interaction in Synthetic Antiferromagnets. Physical Review Letters, 125(1):017203.