小川直希 薬学研究科?日本学術振興会特別研究員、高須清誠 薬学研究科教授らの研究グループは、5~7員環芳香環を含んだうねり構造を有する新規グラフェンナノリボン(GNR)の完全精密合成に成功しました。
骋狈搁はベンゼン环(六员环芳香环)が平面に细长く敷き詰められたナノメートルサイズの帯状化合物で、特徴的な半导体特性などから未来型电子材料として期待されています。骋狈搁の性质は、帯の长さや幅だけでなく、エッジ构造や格子欠陥の违いで大きく异なることが知られていますが、それを原子レベルで精密に制御して作ることは困难という问题がありました。
本研究グループは、格子欠陥としてアズレン环(六员环构造を持たない芳香环)を高密度に组み入れた骋狈搁の精密合成に成功しました。これを达成するには、アズレン环を构筑する新反応の开発が重要でした。合成した新规骋狈搁に含まれるコーブ型エッジ构造は従来知られているグラフェンナノリボンより狭く、特徴的にうねったらせん构造の要因となっています。本研究成果は、复数の异なるエッジ构造や5?7员环の格子欠陥を有する、これまでにない性质をもつ骋狈搁の创製につながることが期待されます。
本研究成果は、2020年7月17日に、国際学術誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究のイメージ図
详しい研究内容について
书誌情报
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Naoki Ogawa, Yousuke Yamaoka, Hiroshi Takikawa, Ken-ichi Yamada, and Kiyosei Takasu (2020). Helical Nanographenes Embedded with Contiguous Azulene Units. Journal of the American Chemical Society, 142(31), 13322-13327. Hiroshi Takikawa, Ken-ichi Yamada, and Kiyosei Takasu (2020). Helical Nanographenes Embedded with Contiguous Azulene Units. Journal of the American Chemical Society, 142(31),13322-13327.