自己組織化する分子繊維のネットワークを種形成の制御で作り分けることに成功 -人工スマートマテリアル設計の新機軸として期待-

ターゲット
公开日

浜地格 工学研究科教授、窪田亮 同助教、長尾和俊 同修士課程学生、田中航 同博士課程学生、浦山健治 京都工芸繊維大学教授らの研究グループは、2種類の自己組織化分子が独立に形成する2種類の異なった超分子繊維によって形成されるネットワーク様式の作り分けに成功しました。

细胞内では、アクチンや微小管タンパク质に代表される复数种の细胞骨格(生体超分子ファイバー)が独立に存在し、それぞれの生命机能を担っています。近年、细胞骨格は互いに相互作用することで、単独では実现できない新しい働きをすることも明らかになってきています。人工分子においても、性质の异なる超分子ファイバー间の相対位置や连携を制御できれば、これまでにない柔软で自律性のある材料を生み出せると考えられていました。しかし、人工超分子ファイバーの相対位置を制御することは困难で、有効な方法论はありませんでした。

本研究グループは、种形成に依存した超分子ファイバーの生成速度を制御することで、2种类のファイバーが相互に入り组んだり、平行に寄り添ったりするネットワーク构造の作り分けと直接観测に世界で初めて成功しました。このような超分子繊维ネットワークの作り分け技术は、スマートなソフトマテリアル设计の新机轴になると期待されます。

本研究成果は、2020年8月14日に、国際学術誌「Nature Communications」に掲載されました。

図:本研究の概要図

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

【碍鲍搁贰狈础滨アクセス鲍搁尝】

Ryou Kubota, Kazutoshi Nagao, Wataru Tanaka, Ryotaro Matsumura, Takuma Aoyama, Kenji Urayama & Itaru Hamachi (2020). Control of seed formation allows two distinct self-sorting patterns of supramolecular nanofibers. Nature Communications, 11:4100.