池田悠吾 理学研究科博士課程学?、本川雅治 総合博物館教授らの研究グループは、韓国、中国、ハンガリーの研究者と共同で、キクガシラコウモリの東アジア集団とヨーロッパ集団の間に、量的?質的に異なる複数の頭骨の違いを発見しました。これにより、東アジア集団はヨーロッパ集団とは別種のニホンキクガシラコウモリであることが、形態学的な観点から初めて示されました。
日本からヨーロッパにまで渡る、他の哺乳类に比べてはるかに広い分布をもつキクガシラコウモリは、各地の洞窟で最も一般的に见られ、コウモリに関する多様な研究の対象动物として用いられています。近年の研究により、日本を含む东アジアの集団とヨーロッパの集団が遗伝的に大きくかけ离れていることが示されましたが、形态的な违いは明らかにされていませんでした。
本研究成果は、各地に分布するコウモリの分布形成の歴史と、それによって生み出された形态がもつ机能や适応を解明する上で重要な知见を提供するものです。
本研究成果は、2020年8月28日に、国際学術誌「Zoologischer Anzeiger」のオンライン版に掲載されました。
図:キクガシラコウモリ(左)とその头骨(右)
详しい研究内容について
书誌情报
【顿翱滨】
Yugo Ikeda, Tinglei Jiang, Hongshik Oh, Gábor Csorba, Masaharu Motokawa (2020). Geographic variations of skull morphology in the Rhinolophus ferrumequinum species complex (Mammalia: Chiroptera). Zoologischer Anzeiger, 288, 125-138.