ハイブッシュブルーベリーに暖地適応性をもたらした遺伝要因を解明 -ゲノムに刻まれたブルーベリーの育種履歴-

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西山総一郎 農学研究科助教、田尾龍太郎 同教授、山根久代 同准教授、藤川真央 同修士課程学生(研究当時)の研究グループは、Ebrahiem Babiker 米国農務省研究員、白澤健太 かずさDNA研究所主任研究員と共同で、日米の遺伝資源を用いたブルーベリーのゲノム解析を行い、ハイブッシュブルーベリーの育種過程の一端を明らかにしました。

近年、世界的に生产量と消费量が着しく増加しているブルーベリーですが、中でもサザンハイブッシュブルーベリーは、品质も良好で、また暖地での栽培が可能であるため人気の品种群です。ブルーベリーの近代育种では种间交雑が频繁に用いられたことが知られています。サザンハイブッシュの育种では、寒地での栽培が适しているノーザンハイブッシュと、アメリカ南部に自生する野生种との交雑が频繁に行われました。本研究では、米国农务省との国际共同研究により、アメリカの遗伝资源と日本に流通している品种を対象に集団ゲノム解析を行い、ハイブッシュブルーベリーの品种分化に関わるゲノム领域を明らかにしました。

本研究成果は、ハイブッシュブルーベリーの多様なゲノム构造の基础を明らかにしたものであり、世界各地で盛んにおこなわれているブルーベリーの育种に応用することが期待されます。

本研究成果は、2020年9月1日に、国际学术誌「贬别谤别诲颈迟测」に掲载されました。

図:农学研究科附属京都农场で生育するブルーベリー(写真提供:西山総一郎)

详しい研究内容について

书誌情报

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Soichiro Nishiyama, Mao Fujikawa, Hisayo Yamane, Kenta Shirasawa, Ebrahiem Babiker & Ryutaro Tao (2021). Genomic insight into the developmental history of southern highbush blueberry populations. Heredity, 126(1), 194-205.