高効率で二酸化炭素を再資源化する光触媒の合成に成功 -CO2を「ひかり」と「みず」でリサイクル-

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Rui Pang 工学研究科博士課程学生(現?産業技術総合研究所博士研究員)、寺村謙太郎 同准教授、田中庸裕 同教授の研究グループは、水と光を使って二酸化炭素を有効な資源にリサイクルする光触媒の合成に成功しました。

水(贬 2 翱)を电子源とする二酸化炭素(颁翱 2 )の光还元は、植物が行う光合成を模倣した颁翱 2 再资源化システムであり、いわゆる人工光合成の一つとしてよく知られています。このシステムの问题点は、(1)生成する生成物が微量であること、(2)贬 2 翱が电子源として机能しないこと、(3)颁翱 2 ではなく贬 2 翱が光还元されてしまうことでした。つまり、颁翱 2 はかなり安定な分子であるため、贬 2 翱を使って颁翱 2 を还元しようとしても、颁翱 2 は傍観者となり、贬 2 翱のみが还元されてしまいます。

今回本研究グループが开発した光触媒を使うと、贬 2 翱が电子源として机能し、颁翱 2 を选択的に还元して一酸化炭素へと还元できることを见出しました。颁翱 2 が还元される効率(転化率)は1.2%に达し、贬 2 翱ではなく颁翱 2 が还元される効率(选択率)は95%でした。これは他の报告例に比べて非常に高い効率です。

本研究成果は、2020年10月9日に、国際学術誌「Communications Chemistry」のオンライン版に掲載されました。

図:本光触媒を用いた水を电子源とする二酸化炭素の光还元の反応メカニズム

详しい研究内容について

书誌情报

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Rui Pang, Kentaro Teramura, Masashige Morishita, Hiroyuki Asakura, Saburo Hosokawa & Tsunehiro Tanaka (2020). Enhanced CO evolution for photocatalytic conversion of CO2 by H2O over Ca modified Ga2O3. Communications Chemistry, 3:137.

  • 日刊工業新聞(10月22日 22面)に掲載されました。