妊娠中の血中鉛濃度と出生児体格との関連を調査 -子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)より-

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 后藤禎人&苍产蝉辫;医学研究科特定助教、万代真理恵&苍产蝉辫;同研究员、佐藤俊哉&苍产蝉辫;同教授、中山健夫&苍产蝉辫;同教授らの研究グループは、国立环境研究所と共同で、子どもの健康と环境に関する全国调査(エコチル调査)の约2万人の妊妇の血中铅浓度と、新生児の体格(体重、身长、头囲)との関连について解析しました。その结果、以下のことが明らかになりました。

  • 本邦における妊妇の血中铅浓度は、他の国?地域からの报告と比べて、极めて低い。
  • 妊妇の血中铅浓度が高くなるにつれて、わずかに新生児出生体重が减少する。
  • 血中铅浓度が高くなるにつれて、厂骋础(在胎週数に见合う标準的出生体重に比して小さい)や低出生体重(在胎週数によらず、出生时体重が2,500驳未満)で生まれる児がわずかに多い。
  • 男女児ともに、妊妇の血中铅浓度が高くなると、わずかに出生时の身长、头囲が减少していた。
  • 本调査では、妊妇の血中铅浓度と妊娠期间の短缩や早产との関连は认められない。
  • 本调査の妊妇の血中铅浓度の范囲では、新生児の出生时体格への个人的な影响は限定的である。

 なお、本研究の结果は、あくまで参加妊妇の范囲内での影响に関するものです。
 本研究成果は、2020年11月3日に、国際学術誌「International Journal of Epidemiology」に掲載されました。

参考図
図:大部分の妊婦の血中鉛濃度は1.0 ?g/dLであり、母体血中鉛濃度が高くなるほど、出生児体重は減少していました。ただし、母体血液中の鉛濃度が0.1 ?g/dL上昇するごとに、5.4g (95%CI:3.4-7.5g) の体重減少であり、その個人的な影響は限定的でした。

 

研究者情报
研究者名
佐藤 俊哉
研究者名
中山 健夫
书誌情报

【顿翱滨】

Yoshihito Goto, Marie Mandai, Takeo Nakayama, Shin Yamazaki, Shoji F Nakayama, Tomohiko Isobe, Tosiya Sato, Hiroshi Nitta (2020). Association of prenatal maternal blood lead levels with birth outcomes in the Japan Environment and Children’s Study (JECS): a nationwide birth cohort study. International Journal of Epidemiology, dyaa162.