細胞内のウイルスを認識する蛋白質の仕組みを解明 -ウイルスから我々の体を守る影のヒーロー-

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 藤田尚志 名誉教授(ウイルス?再生医科学研究所客員教授)、 Duic Ivana ウイルス?再生医科学研究所博士課程学生らの研究グループは、吉村成弘 生命科学研究科准教授、原田慶恵 大阪大学教授、多田隈尚史 同助教(現?上海科技大学助理教授(PI))らと共同で、細胞がウイルスRNAを効率的に認識する分子機構の一端を解明しました。

 搁狈础ウイルスによるパンデミックは、外敌から我々の体を守る仕组み(免疫系)の重要性を再认识させています。免疫系には、1度かかった病気に効果的に対処する获得免疫(T细胞など)の他に、様々な病原体に対処する自然免疫の仕组みがあり、日々、我々の体を守っています。自然免疫系では、ウイルスが作る搁狈础を検出する蛋白质群(搁滨骋-滨様受容体(搁尝搁)ファミリー)があり、复数の蛋白质が协力して细胞内のウイルスを検出し、细胞の防御システムを活性化する事が知られています。しかし、复数の蛋白质がどのように协力しているかについては、未解明な部分が残っていました。本研究グループは、复数の手法を用い、従来は、主役とみなされていなかった蛋白质(尝骋笔2)が非常に重要な役割を果たしている事を明らかにしました。本研究の成果は、细胞をウイルスから防御する仕组みの解明のみならず、アレルギーをはじめとした自己免疫疾患などの病気の仕组み解明への寄与も期待されます。

 本研究成果は、2020年11月2日に、国際学術誌「Nucleic Acids Research」のオンライン版に掲載されました。

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図:本研究のイメージ図
研究者情报
研究者名
藤田 尚志
书誌情报

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Ivana Duic, Hisashi Tadakuma, Yoshie Harada, Ryo Yamaue, Katashi Deguchi, Yuki Suzuki, Shige H Yoshimura, Hiroki Kato, Kunio Takeyasu, Takashi Fujita (2020). Viral RNA recognition by LGP2 and MDA5, and activation of signaling through step-by-step conformational changes. Nucleic Acids Research, 48(20), 11664-11674.

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