宇波耕一 農学研究科准教授とRasha M. Fadhil イラク?モスル大学講師の研究グループは、連続干天日数(雨の降らない日が何日続いているか)に関する数学モデルを構築して詳細に調べ、天水農業の盛んなイラクのニネベ平原における旱魃(かんばつ)の回避に役立つ方法論を提案しました。
世界気象机関(奥惭翱)が旱魃の评価に资するものとして推奨する标準化降水指数(厂笔滨)は、时间とともに増大していく情报を含んでいないという欠陥があり、天水农家がリアルタイムでの意思决定に用いる指标としては不适格なものでした。今回の提案では、このような欠陥のない连続干天日数を指标とし、また、金融理论における先物取引の概念を援用することにより、旱魃に备えてニネベ平原の天水农家がとるべき行动に関する合理的な指针を提供することに成功しました。一方、係数退化型特异拡散方程式と称する偏微分方程式が、连続干天日数の确率论的挙动を过去の限られた降雨データから推定するために利用できることも示しました。
本研究成果は、2021年03月04日に、国際学術誌「Stochastic Environmental Research and Risk Assessment」に掲載されました。

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Rasha M. Fadhil, Koichi Unami (2021). A multi-state Markov chain model to assess drought risks in rainfed agriculture: a case study in the Nineveh Plains of Northern Iraq. Stochastic Environmental Research and Risk Assessment, 35(9), 1931-1951.