村井俊介 工学研究科助教、阿形健一 同修士課程学生(研究当時)、田中胜久 同教授は、3次元ナノアンテナを作製する新手法の開発に成功しました。この技術を発光素子に応用すると、発光をより明るくすることができます。
ナノアンテナはナノ粒子を平面上に周期的に敷き詰めた构造で、例えば蛍光体基板の上にナノアンテナを作製すると発光の増大と指向性の付与が実现します。ナノアンテナを上下に重ねた3次元ナノアンテナができると、さらに大きな効果が期待できるのですが、これまで作製の困难さから研究が进んできませんでした。本研究グループは最近开発したナノアンテナシール技术を応用し、简単に2层のナノアンテナが积层した3次元ナノアンテナ构造を作製する手法を开発しました。2层の间に発光层を挟むことで、両层のナノアンテナ効果を同时に受けた発光の増大と指向性の付与ができることを実証しました。
今回の実験はコンセプトの実証実験であり、それぞれのナノアンテナの构造と発光层の厚さには多くの改善の余地があります。今后の研究により、积层构造の最适化を通じた発光増强効果の最大化を目指します。
本研究成果は、2021年5月10日に、国際学術誌「Journal of Applied Physics」のオンライン版に掲載されました。

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Shunsuke Muraia, Kenichi Agata, Katsuhisa Tanaka (2021). Photoluminescence from an emitter layer sandwiched between the stack of metasurfaces. Journal of Applied Physics, 129, 183101.