动く分子と动かない分子が协调して、安定した位置情报を素早く作り出す

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 望月敦史 ウイルス?再生医科学研究所教授、三井優輔 基礎生物学研究所助教、高田慎治 同教授、平良眞規 中央大学兼任講師、佐甲靖志 理化学研究所主任研究員らの研究グループは、少数の动く分子と多数の动かない分子によって、奥苍迟8蛋白质の分布が素早く、安定的に作られうることを示しました。

 生き物の形が正しく作られるには、细胞が自らの位置を正しく认识する必要があります。このとき、细胞同士がコミュニケーションを取る必要があり、このためにある种の蛋白质を分泌して、细胞外での浓度の违いにより位置の情报を决めていることが知られています。しかし、どのように场所による浓度の违いが作られるかはよくわかっていませんでした。

 叁井助教らは、位置情报を担う蛋白质の一つである奥苍迟8の细胞外での动きを、生きたカエル胚の中で详细に解析しました。佐甲主任研究员らとの共同研究による定量的解析から、奥苍迟8蛋白质のうち、动いている分子は少数で、大部分は细胞表面に结合して动かないことが示唆されました。これらの动く分子と动かない分子は动的な平衡状态(つまり絶えず入れ替わっている)にあることが実験から推察されました。

 これをもとに、望月教授らとの共同研究として、他の多くの分泌性の蛋白质の分布にも适用できるシンプルな数理モデルを构筑し、挙动を体系的に理解する枠组みを提案しました。これにより、少数の动く分子と多数の动かない分子によって、奥苍迟8蛋白质の分布が素早く、安定的に作られうることが示されました。この分布ができる时の速さと安定性のジレンマは、拡散现象が関わることから、以前からどのように両立しているのか议论があったところですが、今回の研究はその仕组みの一端を明らかにしました。

 本研究成果は、2021年4月27日に、国际学术誌「别尝颈蹿别」に掲载されました。

mVenus-Wnt8は細胞間隙に分布するが、分泌型mVenusは分布が見えない(*分泌源の細胞)
図:尘痴别苍耻蝉-奥苍迟8は细胞间隙に分布するが、分泌型尘痴别苍耻蝉は分布が见えない(*分泌源の细胞)
研究者情报
研究者名
望月敦史
书誌情报

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Yusuke Mii, Kenichi Nakazato, Chan-Gi Pack, Takafumi Ikeda, Yasushi Sako, Atsushi Mochizuki, Masanori Taira, Shinji Takada (2021). Quantitative analyses reveal extracellular dynamics of Wnt ligands in Xenopus embryos. eLife, 10, e55108.

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