地震の破壊はなぜ止まるのか? -2016年鳥取県中部地震の断層サイズを決めたもの-

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 饭尾能久 防灾研究所教授、松本聡 九州大学教授、酒井慎一 東京大学教授らの研究グループは、満点および0.1満点地震計等による2018年鳥取県中部地震の余震観測データの解析を行いました。その結果、本震の断層の両端付近において、地震前に、断層をすべらせる力が局所的に小さくなっていたことがわかりました。

 ある场所で起こりうる地震の最大サイズはどれくらいか?、それは事前に予测可能か?という问题は、地震被害の予测のために重要です。しかし、窓ガラスの破壊が途中で止まらないのに、地震の破壊はどうして止まるのかという问题はほとんどわかっていませんでした。余震の初动分布の详细な解析により、初めて震源断层の正确な位置、特にその両端の位置を把握することができました。その结果、両端付近において、断层をすべらせる力が局所的に小さかったために、本震の破壊がそこで止まったことがわかりました。このことは、本震の后に、そこで大地震が続発する可能性が极めて低いことも示唆しており、大地震后の地震活动の予测においても重要な知见です。2000年鸟取県西部地震でも同様なことが起こっていた可能性があり、今后は、この现象が普遍的なものかどうかを明らかにして、地震の発生予测に役立てたいと考えています。

 本研究成果は、2021年8月6日に、国際学術誌「Communications Earth & Environment」に掲載されました。

本研究の概要図
図:本研究の概要図
研究者情报
研究者名
饭尾能久
书誌情报

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Yoshihisa Iio, Satoshi Matsumoto, Yusuke Yamashita, Shin’ichi Sakai, Kazuhide Tomisaka, Masayo Sawada, Takashi Iidaka, Takaya Iwasaki, Megumi Kamizono, Hiroshi Katao, Aitaro Kato, Eiji Kurashimo, Yoshiko Teguri, Hiroo Tsuda, Takashi Ueno  (2021). Stress relaxation arrested the mainshock rupture of the 2016 Central Tottori earthquake. Communications Earth & Environment, 2:156.

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