志村智也 防灾研究所准教授、森信人 同教授、宮下卓也 同助教は、米国アルゴンヌ国立研究所、気象庁気象研究所と共同研究を行い、地球温暖化による地球全体の高潮と波浪の将来変化予測を行いました。
将来の地球温暖化は、海面上昇だけでなく波浪や高潮の强度を変える可能性があります。そのため沿岸域の気候変动への适応には、一般的な海面上昇に加えて高潮と波浪の将来変化を予测することが重要です。本研究では、全球気候モデルにより再现した过去から将来にわたる连続的な気候条件にもとづき、これまで别々に评価されていた地球全体の高潮と波浪の将来変化を初めて统一的に示しました。日本を含む北西太平洋では、将来の台风の频度が减少すると予想され、これに伴い毎年発生する规模の高潮と波高は将来减少倾向を示すことがわかりました。また、地球温暖化により台风は强化されるものの、50年に1度発生するような极端な高潮や波高の将来変化量は気候がもつ固有の自然変动量と同程度であることがわかりました。
本研究成果は、地球温暖化に伴う世界の沿岸域の脆弱性の将来変化の评価や适応策への适用が期待されます。
本研究成果は、2022年3月14日に、国際学術誌「Geophysical Research Letters」にオンライン掲載されました。

【顿翱滨】
【书誌情报】
T. Shimura, W. J. Pringle, N. Mori, T. Miyashita, K. Yoshida (2022). Seamless Projections of Global Storm Surge and Ocean Waves Under a Warming Climate. Geophysical Research Letters, 49(6):e2021GL097427.