沖真弥 医学研究科特定准教授は、山西芳裕 九州工業大学教授らの研究グループとの共同研究により、iPS細胞のような未分化細胞を介さずに、すでに分化した細胞を別の種類の細胞へと直接変換するダイレクトリプログラミングを誘導する転写因子を高精度で予測するAI手法を開発しました。
本研究グループは、复数の生体分子情报(マルチオミクスデータ)や细胞间の系统関係情报を统合解析し、すでに分化した细胞を别の种类の细胞へと直接変换するダイレクトリプログラミングを诱导する転写因子を高精度で予测する础滨手法を开発しました。ダイレクトリプログラミングを诱导する転写因子を実験的に同定するのは、时间や実験コストの面から非常に困难なため、情报科学的な予测手法が切望されていました。今回の提案手法では、皮肤由来の线维芽细胞を、さまざまな组织(肝臓、骨、脳、心臓、膵臓、肠)由来の细胞へと、それぞれ直接変换させる転写因子を予测しました。さらに、细胞変换メカニズムを考虑し、元细胞や标的细胞に関わる生体分子のマルチオミクスデータや细胞间の系统関係情报を机械学习アルゴリズムで统合することにより、ダイレクトリプログラミングを诱导する転写因子を高精度に予测することにも成功しました。本提案手法により、ダイレクトリプログラミングを诱导する転写因子が未知の细胞変换に対しても、転写因子を新たに予测することができるようになり、今后の再生医疗分野における细胞作製法の开発を促进することが期待されます。
本研究成果は、2022年4月12日に科学誌「叠颈辞颈苍蹿辞谤尘补迟颈肠蝉」にオンライン掲载されました。

【顿翱滨】
【书誌事项】
Ryohei Eguchi, Momoko Hamano, Michio Iwata, Toru Nakamura, Shinya Oki, Yoshihiro Yamanishi (2022). TRANSDIRE: data-driven direct reprogramming by a pioneer factor-guided trans-omics approach. Bioinformatics, 38(10), 2839–2846.