竹島浩 薬学研究科教授、藤井拓人 富山大学助教、酒井秀紀 同教授、田渕圭章 同教授、藤井努 同教授、奥村知之 同講師、永森收志 東京慈恵会医科大学准教授、ウィリヤサムクン パッタマ 同講師らの共同研究グループは、パーキンソン病の病因分子の一つである「PARK9」が、水素イオンとカリウムイオンを輸送するタンパク質であることを発見しました。パーキンソン病患者の脳には、「α-シヌクレイン」と呼ばれる病原(変性)タンパク質の異常な凝集体が「ゴミ」のように蓄積しており、運動に関わるドパミン神経細胞が死に至ると考えられています。
本研究グループは、笔础搁碍9による水素イオンとカリウムイオンの输送机能が阻害されると、α-シヌクレインの処理(分解)机能が低下し、细胞内にα-シヌクレインの异常な蓄积が引き起こされるという新しいパーキンソン病発症メカニズムを明らかにしました。
本研究成果は、パーキンソン病の病态理解や治疗方法の解明に新たな道を开くものと期待されます。
本研究成果は、2023年4月20日に、国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。

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【书誌情报】
Takuto Fujii, Shushi Nagamori, Pattama Wiriyasermkul, Shizhou Zheng, Asaka Yago, Takahiro Shimizu, Yoshiaki Tabuchi, Tomoyuki Okumura, Tsutomu Fujii, Hiroshi Takeshima, Hideki Sakai (2023). Parkinson’s disease-associated ATP13A2/PARK9 functions as a lysosomal H?,K?-ATPase. Nature Communications, 14:2174.
産経新聞(4月21日 22面)および毎日新聞(4月21日夕刊 6面、4月22日 24面)に掲載されました。