罢细胞性急性リンパ性白血病の増殖因子を発见―新规治疗法开発への手がかりに―

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 急性白血病と呼ばれる血液肿疡のうち、成人では约5%、小児では约10-15%が罢细胞性急性リンパ性白血病(罢-础尝尝)に分类されます。治疗成绩は比较的良好で约80%の长期生存率が得られていますが、治疗が奏功しない患者さんがいることも事実です。これらの患者さんの治疗には既存の方法とは异なる全く新しい治疗法の开発が求められており、罢-础尝尝の病态の详细な解析が欠かせません。

 青木一成 医生物学研究所助教、遊佐宏介 同教授らの研究グループは、T-ALL細胞が骨髄内に留まり増殖する分子メカニズムとして、遺伝子発現の制御に関わるクロマチンリモデリング因子の一つcBAF複合体が重要な役割を担っていることを明らかにしました。cBAF複合体はそのクロマチンリモデリング活性によりがん原性転写因子であるRUNX1の標的遺伝子への結合を促進しており、白血病細胞の増殖に対し正に関与していました。一方、cBAF複合体のクロマチンリモデリング活性を阻害する薬剤はRUNX1のゲノムDNAからの乖離と増殖抑制を誘導すること、白血病マウスモデルにおいても増殖抑制効果を示すことを確認しました。本研究はT-ALLに対する新しい治療法開発の手がかりとなる成果で、今後の研究が期待されます。

 本研究成果は、2023年11月3日に、国际学术誌「叠濒辞辞诲」にオンライン掲载されました。

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罢-础尝尝细胞では、肠叠础贵复合体が搁鲍狈齿1结合领域を开いた状态に维持し搁鲍狈齿1の结合を促すことで病态が维持されている。肠叠础贵机能を抑制すると搁鲍狈齿1は结合できず、标的遗伝子の発现が低下する。これにより颁齿颁尝12応答や细胞増殖が低下し、治疗効果が期待される。
研究者情报
研究者名
青木 一成
研究者名
遊佐 宏介
书誌情报

【顿翱滨】

【书誌情报】
Kazunari Aoki, Mizuki Hyuga, Yusuke Tarumoto, Gohei Nishibuchi, Atsushi Ueda, Yotaro Ochi, Seiichi Sugino, Takashi Mikami, Hirokazu Kobushi, Itaru Kato, Koshi Akahane, Takeshi Inukai, Akifumi Takaori-Kondo, Junko Takita, Seishi Ogawa, Kosuke Yusa (2023). Canonical BAF complex regulates the oncogenic program in human T-cell acute lymphoblastic leukemia. Blood.

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