海外の大学等と共同で設置する現地運営型研究室「On-site Laboratory(OSL)」のひとつである量子ナノ医療研究センター(高等研究院 物质-细胞统合システム拠点(iCeMS))が中心となり、2025年5月14~16日に、UCLAのCalifornia NanoSystems Institute(CNSI)において、OSL国際シンポジウムを開催しました。北米で開催されるOSLシンポジウムとしては今回が第2回目となり、企画の規模を大きく発展させて、本学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA、米国)、中央研究院(台湾)の3機関による合同のイベントとして実施しました。
「UCLA-91视频-Academia Sinica, Pan Pacific Meeting: New Developments in Biomedical Sciences(環太平洋ミーティング:生物医学分野の新展開)」 のタイトルのもと、日本、米国、台湾の研究者が一堂に会して、腫瘍免疫学、システムバイオロジー、ケミカルバイオロジー、放射線治療等、バイオメディカル?サイエンスにおける最先端の研究成果を発表しました。量子ナノ医療研究センターに加え、米国および台湾に設置する、京都大学サンディエゴ研究施設(医学研究科)、グラッドストーン研究所iPS細胞研究拠点(颈笔厂细胞研究所)、統合バイオシステムセンター(高等研究院iCeMS)の3つのOSLも参加し、延べ900名以上の参加登録があり、多くの学術関係者が活発な交流を行いました。
1日目の5月14日は、Roger Wakimoto UCLA研究?創造活動担当副学長、James C. Liao 中央研究院長、湊長博 総長による挨拶に始まり、本シンポジウムが日米台の学術交流の活性化に寄与することへの期待が述べられました。続いて、本庶佑 高等研究院特別教授による「30 years' Journey of My PD-1 Cancer Immunotherapy」(ビデオ録画)、Owen Witte UCLA教授による「Cancer Therapy: Target, Modality, and Timing」の2つの基調講演が行われました。その後のセッションでは、免疫治療やケミカルバイオロジーに関する研究発表が続き、セッション終了後には、北島薫 国际戦略本部副本部長より、世界トップクラスの研究者が集う本シンポジウムやOSLの仕組みを契機とする研究交流の深化に向けた展望が示されました。
2日目の5月15日は、システムバイオロジー、腫瘍生物学と細胞死、免疫治療等に関するセッションが行われた後、 山中伸弥 颈笔厂细胞研究所教授による基調講演「Recent Progress in iPS Cell Research and Application」が行われました。医学専攻の現地大学生も多数参加し、研究内容のみならず、科学者としての心構え等についても活発な質疑応答が交わされました。
3日目の5月16日は、中別府雄作 日本学術振興会(JSPS)サンフランシスコ研究連絡センター長から、JSPSが執り行う国際的な学術?研究者交流の事業についての紹介があり、その後、放射線治療、AI、データサイエンスなど、医学や生命科学分野での新たな技術的展開などを話題とするセッションが実施されました。シンポジウムの締めくくりには、玉野井冬彦 高等研究院特定教授より、本シンポジウムにおいて、バイオメディカル?サイエンス分野でイノベーションを生み出すような活発な議論が展開されたことについて、参加者や運営協力に関わった多くの方への謝辞が述べられました。
3日间のシンポジウムをとおして、日本、米国、台湾をはじめとする环太平洋地域における広范な学术交流と研究连携强化の重要性について、参加者间で认识が共有されました。









