伊势武史 フィールド科学教育研究センター 准教授、大庭ゆりか 学际融合教育研究推进センター 特定助教の研究グループは、ブラックボックスであるディープラーニングの特徴を逆手に取り、トップダウン型の研究を行うことで、気候をつかさどる物理现象の数式を用いずに、気候パターンの分类に成功しました。
世界の気候を理解しパターン化することは、気候変动の影响が悬念される现代において特に重要なことですが、物理学の法则にのっとって现象を理解しようとするボトムアップ型の研究では限界がありました。気候という现象に影响を与える要素は无数にあり、またカオス的な挙动を引き起こすあまたのフィードバックが存在するからです。これらの要素のすべてを明示的な数式で表现することは困难です。
本研究では、ある30年间の気候に関する8つの変数(月别の気温?降水量?湿度など)から选んだ最大3つの変数について、デジタルカラー画像を构成する赤?緑?青の3つのチャンネルの値に変换し、さらにその値から2次元画像を合成しました(図)。この画像は、季节ごと?年ごとの気候のトレンドを视覚的に表现しています。この画像によって人工知能は気候の特徴を学习することが容易になり、ディープラーニングで気候パターンを分类することが可能になりました。
このような本研究のトップダウン型アプローチを、従来のボトムアップ型の研究と比较?统合することで、より高精度かつ坚固な気候研究が达成されると期待されます。
本研究成果は、2020年7月6日に、国際学術誌「npj Climate and Atmospheric Science」に掲載されました。
図:世界各地において、気温?潜在蒸発散量?水蒸気圧という3つの変数(月ごと?30年间)をデジタルカラー画像の赤?緑?青の3つのチャンネルの値に変换して合成した画像
详しい研究内容について
书誌情报
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Takeshi Ise & Yurika Oba (2020). VARENN: graphical representation of periodic data and application to climate studies. npj Climate and Atmospheric Science, 3:26.