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1897年、日本で2校目の帝国大学として创立された京都大学。「自由の学风」を掲げる京都大学はアジアで最多となるノーベル赏やフィールズ赏の受赏者を辈出。発见の源となる独创性や创造力を重んじる気风は、创立125周年を迎えた京都大学に今なお息づいています。
记念フォーラムの幕开けは、京都大学に関わるノーベル赏受赏者11名と、フィールズ赏受赏者2名の轨跡を绍介する映像。上映后、会场に招待されたフィールズ赏受赏者の广中平祐博士、森重文博士が绍介され、野依良治博士、小林诚博士、山中伸弥博士、本庶佑博士、吉野彰博士が记念讲演を行い、利根川进博士がビデオメッセージを届けました。
ここでは京都大学に関わるノーベル赏受赏者の系谱とともに、当日の热気を振り返ります。
京都大学創立の年に始まり、20世紀に大きな進歩を遂げた素粒子研究の歩みを紹介。湯川博士、朝永博士の功績が素粒子研究に与えた影響のほか、ノーベル賞を同時受赏した益川博士との出会いにも触れながら、自身の発見を振り返りました。講演の最后には素粒子論研究者のアブラハム?パイスの著書から「What is past is prologue(過去は序幕にすぎない)」というシェイクスピアの戯曲の言葉を引用し、科学の発展、そして京都大学のこれからにエールを送りました。
湯川秀樹博士のノーベル賞受赏をきっかけに、科学に目覚めた野依博士。湯川博士がコロンビア大学の教授時代に使っていた「手ぬぐい」が李政道博士(1957年ノーベル物理学賞受赏)を経て、野依博士の手に渡ったエピソードを通して、科学者がつなぐ文化と歴史、巡り合いの妙を語りました。京大生時代に福井謙一博士の授業を受け、「見かけではなく、本物の研究を」という研究者のスタンスを学んだ思い出も披露しました。
京大生時代に熱中した考古学研究会での思い出から講演は始まり、福井謙一博士の理論からつながるリチウムイオン電池の負極材料の発見までの道のりを振り返りました。ノーベル賞の受赏理由に、モバイルIT社会への貢献だけでなく、持続可能な社会の実現への期待が述べられていることを取り上げ、AIEV(人工知能搭載の電気自動車)が活躍する未来を紹介。子どもたちが環境問題への不安を強く感じていることを危惧し、「解決の道筋は見えていると伝えたい。実現するのはあなたたちだ」と、自身も登場するPRビデオを通して明るい未来像を提唱しました。
京都大学の学生时代に分子生物学に出会い、アメリカの大学に留学生として飞び込んだ利根川博士。现在は研究分野を脳科学に移し、记忆を保持する「エングラム细胞」の発见など、多数の成果をあげています。さらなる発展を遂げる脳科学への期待とともに优れた研究者を辈出する京都大学への期待を述べ、メッセージを缔めくくりました。
现在、いくつかの病気に対して治験?临床研究が进んでいる颈笔厂细胞の医疗応用研究の现在地を、具体的な事例を挙げながら绍介しました。さらに、より安価で迅速な颈笔厂细胞の提供を目指した「再生医疗用颈笔厂细胞ストック」の取り组みや、颈笔厂细胞の创薬への贡献など、颈笔厂细胞研究の展望を解説。共に研究や取り组みに迈进する仲间への感谢を述べ、讲演を缔めくくりました。
転機となった早石修先生、西塚泰美先生など、京都大学での恩師との出会いから、PD-1発見、そして抗体の作製に至るまでの道のりを振り返りました。臨床試験や治験のデータを交え、PD-1抗体(ニボルマブ)による免疫療法の効果も紹介しました。本庶博士がノーベル賞を受赏した2018年は、物理学?化学の分野でも生命科学に関するテーマが受赏したことに触れ、エネルギーや情報、食料、環境などのあらゆる問題に関わる生命科学の可能性を強調しました。最后に「生命科学はまだ分からないことも多いからこそチャレンジの対象だ。足を踏み入れてほしい」と、若者たちを激励しました。
記念フォーラムの最后にはパネルディスカッションが行われました。「ぜひとも若い人たちへのメッセージを」という凑総长の言葉を皮切りに、各者それぞれの視点から若者たちにエールを送りました。ノーベル賞受赏者4名が一堂に会する貴重な機会とあって、会場には高校生や在学生も多く集まり、博士たちの言葉に静かに耳を傾けました。
吉野博士が强调したのは、大学时代に热中した考古学と、大学?公司での研究との共通点。考古学に没头した経験が、课题に立ち向かうときの思考に大いに役立った経験を语り、学生时代になにかに梦中になれるものを见つけて没头する大切さを伝えました。
小林博士は、益川博士と议论を交わした京都大学理学部物理学教室の雰囲気を振り返りながら、研究のブレイクスルーに必要な心构えを伝えました。目まぐるしく変化する现代において、ゆっくりと自分を育て、他者と异なる考えを持つ勇気を持ってほしいと若者の背中を押しました。
本庶博士は、日本の生命科学の现在と将来に目を向けて、率直な意见を述べました。困难の多い现代社会で学ぶ若者たちに寄り添いながら、「自らの考えを贯き通す力を养ってほしい」と、若者たちにメッセージを届けました。
野依博士は、未知や不可能への挑戦に欠かせない、想像力や好奇心を养うヒントを投げかけました。一人ではなく、仲间との共创、コ?クリエイションで新しい知恵をつくる重要性を语りました。
最后に凑総长から、「領域は違えど、受赏者のお話には、どこか共通したところがあると感じたのではないでしょうか。そこに大事なヒントがあるはずです。それは何かを考えて、友だち同士で議論してみてほしい」と、若者たちにメッセージを送り、ディスカッションを締めくくりました。